褒め上手な夫の一言に元気をもらいながら
病室は4人部屋。当然入れ替わりはあるものの70代、80代が圧倒的に多く、50代の私は「若手」と呼ばれた。最初は脛の開放骨折(私)、人工股関節置換術2名、大腿骨骨折1名という顔ぶれだったが、とにかく皆さん回復が早い。
たとえば人工股関節の人は手術翌日からリハビリが始まり、3日後には歩き始め、2~3週間で退院というスピード感なのだ。自分だけが取り残される寂しさはあったが、同室の仲間が歩けるようになって次々に退院していく姿を見るのは励みになった。
リハビリは、手術の3日後から毎日1時間。2度の皮膚移植を受けた影響で、ほかの骨折患者よりゆっくりしたペースだったように思う。
その内容はむくんでいる足の甲のマッサージに始まり、左膝の屈伸、脚の上げ下ろしなどのほか、足指でタオルを引き寄せる筋トレなど。膝の屈伸については、病室でもマシンを使って毎日30分、ベッド上で行っていた。
1ヵ月後、脚に体重をかける許可が下りると、平行棒につかまって両脚で立つ練習がスタート。その1週間後には歩行器を使っての歩行、さらにその翌日には松葉杖で歩く練習が始まった。
最初は少し進んだだけで息が切れてしまい、体力の低下ぶりにショックを受けたものの、日に日に体がラクになって歩行距離も延びていくのには驚いた。主治医も様子を見に来てくれて、「松葉杖で帰る自信がついたら退院ですね」という言葉に、がぜんやる気になったことを覚えている。