イヤなことよりも物事のいい面を見る

年齢を重ねるにつれ、生活もどんどんシンプルになっていきました。若い頃はよく銀座で飲んだけれど、今になると、どうしてあんなに飲んだんだろうと不思議になります。

多少言い訳になるけれど、酒場で聞いた話から書いた小説の3つくらい、すぐ思い出せますよ。いろいろな人に接していると、人間のさまざまな心理を垣間見ることができますし、それが面白い。

この歳になり、そういう場所に出かけなくなったら、小説のアイデアが浮かばなくなりました。でもまぁ、それでもいいか、と。最近は、ほとんどお酒は飲みません。実はそんなに酒好きではなかったと気がつきました。

お酒といえば、美空ひばりさんには悪いけれど、僕は30代くらいから、「悲しい酒」は生涯、飲まないことにしてましてね。

悲しいこと、つらいことがあっても、「これは諦めるんだ」「明日、考えよう」などと、とりあえず感情の処理法を考えて、それからでなければ酒は飲まない。そして常に、楽しいほうに傾いて生きてきたように思います。