俳優としてのキャリアも音楽家人生と大差なくて、約半世紀。
――俳優は息抜きですね。「芝居」はできないので、ありのままを映されるだけ。それで監督がOKしてくれたらサイコーに幸せなんです。
このごろはワンシーンだけの出演も増えました。映るのは一瞬だけど、物語の中では重要な役どころだったり。たとえば孤独死した老人の免許証の写真出演とか(笑)。
映画『港のひかり』では舘ひろしさんがヤクザだったころの親分役とか、すっごいがあるドラマ『イクサガミ』だと岡田准一くんたち弟子に向かって厳しい言葉を吐く師匠の役とか。
映されるだけでその物語を語れる、趣のある風貌が名優のいわれなんですね。
――そうだとしたら、この顔は阿木燿子と暮らした何十年かの間に、彼女と暮らした一部始終が表れた顔なのじゃないでしょうか。
終始一貫。すごいお言葉ですね。
宇崎竜童
ミュージシャン
1973年にダウン・タウン・ブギウギ・バンドを結成しデビュー。「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」「スモーキン’ブギ」など数々のヒット曲を生み出す。作曲家としても多数のアーティストへ楽曲を提供。阿木燿子とのコンビで、山口百恵へ「横須賀ストーリー」「プレイバックpart2」「さよならの向う側」など多くの楽曲を提供、山口百恵の黄金時代を築いた。阿木と共に力を注いでいるライフワーク作品『Ay曽根崎心中』では音楽監督を務めている。自身のライブの他、映画・舞台音楽の制作、俳優等で幅広く活動中。2019年阿木燿子と共に岩谷時子賞特別賞受賞。6月19日公開の映画『免許返納⁉』に出演
関容子
エッセイスト
雑誌記者を経て、エッセイストに。1981年『日本の鶯――堀口大學聞書き』で日本エッセイスト・クラブ賞、角川短歌愛読者賞受賞。96年『花の脇役』で講談社エッセイ賞、2000年『芸づくし忠臣蔵』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞を受賞。『勘三郎伝説』『客席から見染めたひと』ほか著書多数。『銀座で逢ったひと』(中公文庫)が好評発売中