あなたの脳を喜ばせる新しい世界

また、同じ店に行くにしても、毎回同じメニューを頼まないことです。「いつもの定食」ではなく、あえて食べたことのない一皿を注文する。そのとき、ぜひ言ってほしいセリフが「今日のおススメは何ですか?」です。

注文から5分後、いままで何となく敬遠していたメニューが運ばれてくる。思い切って食べてみる。すると、「いままで食わず嫌いだっただけで、これは好きな味じゃないか」といった新たな発見があるはずです。

『これだけでいい!老けない!ボケない!和田式「アウトプット健康法」』(著:和田秀樹/祥伝社)

味覚の刺激は、記憶や感情とも強く結びついています。新しい味は、新しい体験として脳の活性化にも強く役立つのです。

知人の男性は、定年後、毎日同じ喫茶店で同じ席に座り、同じコーヒーを飲んでいました。そこで私は彼に「新たな刺激も得られると思うので、たまには別の店に入ってみたらどうですか」と勧めたのです。

当初は「落ち着かないからなぁ」と渋っていましたが、意を決して新しいカフェに入ったところ、若い店員との会話が弾み、それがきっかけで地域のイベントにも参加するようになったとのこと。

「あのとき店を変えなければ、いまの楽しみはなかった」と、新たな出会いを喜んでいました。

新規オープンの店ののれんをくぐる。いつもと違うメニューを頼む。知らない味にチャレンジしてみる……。

安心だけを求めていては、脳は眠ってしまいます。少しの意外性、少しの緊張、少しの冒険。そうした「少し」の積み重ねが、若々しいあなたをつくるのです。

次の食事は、ぜひ「初めての店」にしてみてください。扉の向こうに、あなたの脳を喜ばせる新しい世界が、きっと広がっていますから。