見たくない現実から目を背けてきた
思えば、17年あたりから危険信号みたいなものはいくつかあったのです。でも、勉強に集中していたから自分のことにあまり興味がなかったというか。
それに、私は自分を強い人間だと思っていたし、私自身の幸せよりもほかの人の幸せを優先する傾向があったので、なんとなくやり過ごしてしまったのです。
でもその後、折からのコロナ禍もきっかけのひとつとなって、周囲との人間関係やいろいろなことがうまく回らなくなってしまった。やがて、いよいよダメかもという危機的状況にまで陥りました。
以前からカウンセリングに通っている友達に、「あなたもどう?」と誘われるたびに「私は大丈夫」と聞き流してきたのですが、どん底を這い回っていたあのときは、自分の力で浮上できるとはとても思えなかった。それで、心理カウンセリングに通い始めることにしたのです。
そして、そこで出合った先生の勧めで、外界から遮断された施設に7日間泊まり込み、1日8時間、集中的にセラピーを受けるグループセッションに参加することになりました。そのとき初めて出合ったのが、シャドウ・ワークだったのです。
その過程で明らかになったのは、私はこれまでVRゴーグルを着けたまま生きているようなものだった、ということ。つまり、見たくない現実から目を背け、ゴーグル越しに見える世界こそが私のリアリティだと信じ込んできただけだったんです。