「おお! 今日も時間ピッタリか! ソニック」
モリシーが声を上げる。
見ると、濡れたワカメが頭から生えているような長髪の男が立っていた。ロックバンドのTシャツは、いかにもソニックの趣味である。有名なゲームのハリネズミとは、髪質が全然違うが。
パーティーを組んだ時、「SO29」という名前だったので、「ソニック」というあだ名になった。しかし、29という数字はしばしば変わり、この前の正月にはまたドバッと増えた。青峰がさっきアカウントを見た時には「SO290」になっていた。奇しくも、また「ソニック」に戻ったわけだ。
会の中では恐らく一番若い。二十五、六といったところだろうか。
「……ッス」
明らかにテンションが低い。目の下にクマがあった。彼も、ゲームをやり込んでいたのだろう。
今はこの調子だが、酒を入れれば饒舌になってくるはずだ。彼は甘いカクテルしか飲まない。
