埼玉学力・学習状況調査

本来、埼玉学力・学習状況調査は県の教育委員会が子どもたちの学力や生活習慣を把握し、授業の工夫や教育施策に役立てるために行っているものです。同時に、研究者にとっては、分析のための貴重な場を提供してくれる存在です。この調査があるからこそ、生まれ月による違いを精密に分析することが可能になりました。

なお、この調査は現在も続いており、近年はさらに進化しています。たとえば2024年度からは、パソコンやタブレットを使った「CBT(Computer Based Testing)」が全面的に導入されました。これにより、解答が正しいかどうかだけでなく、どのくらい時間をかけて解いたかまで記録できるようになりました。

『「早生まれ」は損なのか-生まれ月格差の経済学』(著:山口慎太郎/中央公論新社)

動画を使った問題も出題できるようになり、実際の授業場面に近い形で子どもの理解度を測ることが可能になっています。対象規模も小中学校合わせて26万人を超え、今も非常に大規模な調査が続いています。

このように、埼玉学調は日本でも有数の大規模かつ精緻な教育調査です。このデータがどんな強みを持っているのかをさらに詳しく見ていきましょう。