生まれ月の違いが学力に影響している

では具体的にどのくらいの差があるのか、算数から見ていきましょう。小学4年生では、4月生まれと3月生まれの子どもたちの間に大きな差が見られます。その差は偏差値で約3.5ポイント。わかりやすく言えば、30人クラスの中で順位が4つ違うくらいにあたります(※学力が正規分布すると仮定し、偏差値50と53.5を比較しています。他の科目でも同じ方法で計算しています)。

ただし、この差は学年が進むにつれて徐々に縮まります。中学3年生になると、差は「0.13標準偏差」程度。偏差値で言うと1.3ポイント、クラスに直せば1~2人分の順位差くらいです。

国語でも同じような傾向が見られました。小学4年生では「0.36標準偏差」の差(偏差値で3.6ポイント、クラスで4~5人分の順位差)がありましたが、中学3年生では「0.17標準偏差」(偏差値で1.7ポイント、クラスで2人分程度の差)まで縮まっています。

英語は少し事情が異なります。英語は中学1年生から本格的に学び始める教科なので、それまでの学習経験の差が小さいためか、生まれ月による差は算数や国語よりも控えめです。それでも中学3年生では「0.10標準偏差」程度(偏差値で1ポイント、クラスで1人分程度)の差が残っていました。

このように、算数・国語・英語のいずれの科目でも、生まれ月の違いが学力に影響していることが確認できます。差は学年が上がるにつれて小さくなりますが、中学を卒業する時点でも完全にはなくならないのです。

※本稿は、『「早生まれ」は損なのか―生まれ月格差の経済学』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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