快感を貼り付ける

脳の構造として、不安を増幅させてしまう仕組みがあるのですが、誰にでも起こるわけではありません。サザエさん症候群的なことも、予期不安の関わりが強いのだとしたら、予期不安がない人には起こりません。「明日、会社に行けばあれやってこれやって、ああ楽しい!」という人には起きるわけがない、という話です。ブルーマンデーの統計も、うつ状態などのリスク要因がある人は月曜日には強く反応が起こりうるけれども、誰でも起こるわけではありません。そこは誤解しないほうがいいでしょう。

では、「明日、会社に行ったら」と思い浮かべると漠然とした不安が襲ってくる、というようなときに、何か手を打つことはできるでしょうか。

(写真提供:Photo AC)

そもそも翌日の行動を漠然と考えるから、不安になりやすいのです。むしろ、具体的に思い浮かべてみると、さほど不安ではなくなる場合があります。ただし、その一方で、具体的に想像すると「あれやんなきゃ」とか「上司に何か言われそうだな」などと不安がますますあおられる危険もあります。このようなときは「具体的に思い浮かべながらどうやってプラスのイメージ、快感を貼り付けるか」が大切になります。

たとえば、「がっと会社に行ってぐぐっと片付けよう」のようにオノマトペで表現するとそれだけで脳のやる気系の仕組みが活性化します。不安だなという事柄をあえて「今、自分はワクワクしている!」と言い換えたり、文字で書いてみたりして「外在化」するのもいいでしょう。

また、月曜日の仕事を思い浮かべるときに鏡を見ながら口角を上げるのも、脳をちょっと勘違いさせる策となります。仲の良い人と話をしながら、あるいは好きなゲームをやりながら、おいしいものを食べながら、ちょっと仕事のことを思い浮かべてみる、というのも「快感を貼り付ける」一つの方法です。

「そんなことでいいの?」と思ってしまいますが、騙された気持ちで試してみましょう。要は「心地いいこと」と仕事のイメージをセットにすることです。

人って意外と単純で、ドーパミン系を活動させている、心地いい、うれしい状況だと、同時並行している苦手なことや苦手な人のこともまあまあ好きになったりするのです。