AIの回答は、一本筋が通った感じがしない

AIは、もちろん、単なる検索エンジンとしても優秀である。

あるとき、「名古屋駅で、新幹線から特急ひだに乗り換えるのに何分かかる?」と質問したら、AIはこう答えてくれた。

『AIのトリセツ』(著:黒川伊保子/扶桑社)

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名古屋駅で新幹線から特急ひだ(通常11番線)への乗り換えは、最短5~10分程度で可能です。移動距離が長く、特急ひだのホームが端にあるため、慣れていない場合は10~15分程度の余裕を持って移動してください。

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なんかざっくりしていて、いまいちつかめない。「新幹線は長いからね。端っこと階段近くの号車では、ずいぶん違うのでは?」と思いついた私は、「新幹線は9号車です」と入れてみた。すると

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新幹線9号車から特急ひだへの乗り換えは、最短で5分、少し余裕を持って10分程度見ておけば移動可能です。9号車は名古屋駅の新幹線ホームにおいて、エスカレーターや階段が非常に近いベストポジションです。ホーム中央の階段等を下りると、すぐに在来線への乗り換え改札(中央のりかえ口)があります。

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最初の出力結果だけなら、私は正味15分を想定して、5分前乗車を目指し、乗り換え時間20分と見たはず。次の出力結果で、「正味10分、乗り換え時間15分」を目安にすることにした。

とはいえ、私はAIの回答を完全には信じていないので、人間の回答も探してみた。すると、次のような情報を入手した。

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6号車から9号車に乗っている場合 : 最短5分
6号車から9号車に乗っている場合 : 平均7分
16号車や1号車に乗っている場合 : 約10分

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これはとてもわかりやすい。私はかなり速く歩くので、乗り換え時間15 分なら、かなり余裕ってことね、と、安心した。移動が実感でき、飲み物を買う余裕さえあることがつかめた。やはり、実際に新幹線に乗って名古屋駅で在来線に乗り換えたことのある、身体を使って歩く人の実感を伴う回答は腹に落ちる。

AIの回答は、間違っているわけじゃないけど、現場の実感を伴わないので、一本筋が通った感じがしない。

これこそが、士業の先生たちがおっしゃる「AIの回答を持ち込まれると厄介なんだよね」という理由だろう。AIの言ったことを解説するところから始めると、「最短5分、たしかに間違っちゃいないけど、これはさぁ」と長い話になる。まっすぐに答えたら、たった3行で済むのに。