ドラマ『リボーン』撮影現場でのオフショット

アイドル歌手として活躍していた本田美奈子.ちゃんはその代表格で、1年近い稽古のなかで『ミス・サイゴン』のキム役を見事に作って、嘘のない芝居をしていた。だから僕は今でも、彼女の歌う「命をあげよう」が一番じゃないかなと思ってる。

ただ、映像と舞台で発声の仕方が違うといっても、役としてしゃべるということは変わりません。

今、2本のドラマを並行して撮っているけど、4月から放送されている『リボーン~最後のヒーロー~』であれば東郷義隆の声になり、まだ発表されていないもう一つのドラマの撮影に行けばその役の声になる。

その合間に舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』が入ってくると、エイモス、ダンブルドア、スネイプと3役演じているから、それぞれで声を変えなくちゃいけない。いや、変えるというよりは、たとえば息子のことを思うエイモスの気持ちになれば自然とその声になるから、役が自分の声を作ってくれるんだよ。

考えてみると舞台は、そもそも「伝えよう」と意識した時点で、もう役として生きていないということなんだよね。だって、それは俳優本人が考えていることであって、役の生理ではない。

でも、舞台はその両方がなくちゃ務まらないんだよ。伝えるテクニックを持ちながら、いかに役として生きることができるか、嘘のない芝居ができるか。だから舞台はそこに苦労する。