内実は地味な世界
普段、公安警察がどんなことをしているかというと……。
「監視」と「情報収集」、この二つに要約される。
実際に行なわれているものを挙げると、次のようなものになる。
・対象の動きを把握するため、ひたすら定点から対象を監視する
・アジトや活動拠点を炙り出すため、尾行する
・協力者(ドラマなどで言うところの情報屋)と接触し、情報を収集する
・収集した情報の精度を高めるため裏取りを行ない、真偽を見極める
・常に新たな協力者を発掘、開拓するため、さまざまな人物にアタリをつける
・対象周辺における「ヒト・モノ・カネ」の動きを徹底的に調査する
こうして列挙すると、一見華やかなスパイ映画のような仕事に感じられるかもしれない。しかし、それは思い込みで、内実は辛抱・我慢・忍耐の3語がふさわしい地味な世界だ。
たとえば「定点監視」などの場合は、監視対象のわずかな変化を見極める必要があるため、何カ月、あるいは何年もかけて監視し、「この日だけは建物への人の出入りが少し多い」などという微細な動きをチェックする必要がある。そのため、心身ともに健康な状態でないと遂行できない仕事であるともいえる。