Q:本能寺の変の前後で秀吉や信長へはどんな思いを抱いていたと思われますか?

第25回で年齢を重ねた家臣たちを次々と追放していく場面が描かれましたが、小一郎は信長の心境の変化を少しずつ感じ取っていたのではないかと思います。

秀吉(池松壮亮)も、天下が近づくにつれてどこかナーバスになっている信長様を心配しながらも、なにかできることはないか考えていました。

そんな中、第26回では羽柴家で宴会を開き、信長様を歓待するシーンが描かれました。本能寺の変が起こるなど誰も予期していない中で、家族全員で信長様をもてなす、とても印象的な回になったと思います。

この物語もそうですし、小一郎や秀吉にとっても、すべては信長様から始まっています。彼からの影響は計り知れません。なので、本能寺の変で小一郎たちが感じた痛みは相当なものだったと思います。

第28回での小一郎は、秀吉に本当のことを言えず、自分も上様が死んだことをなかなか受け入れられないまま、それでも早急に物事を進めなければいけない状況でした。感情が忙しかったし、どうやって兄を呼び戻し、本当のことをどう伝えるべきか、小一郎はすごく胸が苦しかったと思います。

(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)

そして秀吉と対面したとき、信長様が亡くなったことを自ら口にすることで、その実感が小一郎の心にダイレクトに刺さってきました。今までふたをしていた感情があふれ出てくるというか。そして兄の表情を見て、より悲しさが増し、事の重大さと改めて向き合わされる。ものすごく感情があふれ出る回になりました。

本能寺の変を経て、残された者たちがどう生きていくのかという意味で、「豊臣兄弟!」は新しい章を迎えます。そう考えると、やっぱり始まりはいつだって上様だったと感じました。

第1、2回でも上様の言葉によって小一郎は夢を抱いて、中村を出て清須へ向かいました。そして本能寺の変を経て、今度は小一郎や秀吉が天下を目指して歩み始める。いつだって小一郎たちの心に火を灯してくれたのは信長様だったのだと、改めて感じました。