自然に触れる効果

また、アメリカのユタ大学では、緑がある環境で散歩したグループのほうが、都市環境を散歩するグループと比較して、枯渇していた注意力が有意に回復することが示されています。これは緑がある環境での散歩が、脳の疲労回復を促進したことを意味します。

都市部では、常に過剰な刺激とタスクで絶えず注意システムを働かせているために注意力が低下し、精神的疲労につながっている可能性があると研究者らは指摘しています。自然に触れることは、現代的な生活環境に伴う注意力の低下を和らげる効果があると考えられます。

(写真提供:Photo AC)

さらに、自然豊かな環境でキャンプをすることで、おそらく複雑な対人関係や仕事などのストレスがなくなり、脳の疲労が一気に回復した結果、創造性が50%も向上することも研究で明らかになっています。

研究者らは、「自然環境に長時間触れることと、日常で没頭し過ぎているテクノロジーからの解放によって、複雑な認知能力が促進されると考えられる」と述べています。公園や海を散歩しているときに、斬新なアイデアや、これまで考えつかなかったような問題解決法が頭に浮かんだ、という経験がある方には、おおいに納得できる研究成果だと思います。