アヤヤのオススメ店はおおむね惨敗し、再び自分で調査を再開。ちょっと高級な割烹を検索すると、これまた次々に出てくるけれど、なんと夜は一人三万円から、高いところは十万円だと表示される。京都で贅沢をしようと思うと覚悟が必要だ。

ようやく手頃な値段の小さなカウンター割烹をネットで見つけてプチッと予約してみるが、はたしてお店にこのプチッが届いているのだろうか。よほど電話をして確認しようと思ったが、笑われそうなのでやめた。

宿泊先と晩ご飯の場所が決まったところで細かい旅程を立てることにする。到着した日のランチはどうするか。ホテルにチェックインする前に街を散策するか。お寺巡りもしたいけれど、一、二カ所でいいだろう。あれこれ考え迷ううち、旅に出る前から疲れてきた。

当日昼前、新幹線で京都駅に到着すると、荷物をゴロゴロ引きずりながらまっすぐ祇園へ向かう。目当ては鯖姿寿司で有名な「いづう本店」。ここでサバ寿司を買って帰ったことはあったが、店内でいただいたことはない。行列に並んで待つことなく、すんなり暖簾をくぐることができた。地元に住む小説家の中脇初枝さんを誘っていたので、三人で卓を囲む。多すぎるかと思うほど注文してみれば、あまりのおいしさに寿司のおかわりまでしてしまった。