祖母との料理はアミューズメント
私は幼い時はおばあちゃん子だった。祖母のところでご飯を食べることもままあったし、料理を手伝わされることもよくあった。
今から思うと、祖母と作る料理といったらとろろ汁とかホワイトソースとか、ゆとり世代の私からすると面倒臭いと思うものばかりである。マヨネーズは酢と卵と油で一から作るし、茶碗蒸しは溶き卵を濾し器で濾す。
子どもだった私にとって、祖母との料理はアミューズメントだった。「面倒な家事」ではなく「いろんな工程を経て手作りする楽しい作業」なのである。
祖母は食に関してこだわりが強く、元気だった頃は「時短」とか「市販品で代用」といった料理を効率化する考え方を嫌っていて、何かにつけ「XXはこう食べなきゃいけないんだよ」などと半分冗談、半分本気で私に吹き込んだ。私はそんな祖母を面白がっていた。
大人になって、料理をはじめとした家事はいつの間にか極力簡単に済ませ、より多くの時間を仕事に充てるという価値観で生きるようになってしまった。しかしふとした時に脳内に現れる祖母は、いつも「食」を楽しんでいる。











