Q: 第19回から第29回までを振り返って、特に印象に残っているシーンや放送回はありますか。
どれも印象深いですが、慶との雪解けシーンは大事に臨みましたね。吉岡さん演じる慶が登場してから、長い間彼女の人物像や背景が詳しく描かれず、「慶はいったい何者なんだ」という期待が視聴者の皆さんにも高まっていたところで、ようやく背景が明かされましたし、小一郎としても、大きな転機でした。
夫婦になってから2人は、冷たい関係が長く続いていました。この時間をどう埋めていくかはすごく大事だと思いましたし、吉岡さんともたくさん話し合いましたね。
説得力のある芝居をするためにはどうすれば良いのか考え続けました。 小一郎としては、慶との関係についてどこか諦めていた部分があったと思います。政略結婚ですし、人としての温かさを共有することはなかなか難しいのでは、と。
さらに、直(白石聖)を失ったことからも、人並みの幸せをどこか諦めていたように感じていました。そんな中で与一郎を引き取ることになる一件があり、慶と心を通わせたことで、小一郎は自分がずっと求めていたものが分かったんです。
人の温もりや誰かと心を通わせることの大切さに、その瞬間ようやく気づけたのだと思います。
実はリハーサルの際に、吉岡さんが自然に僕の手を取ってくださったんです。その瞬間、「本番でも触れてもらえたら、小一郎はこういう反応をするかもしれない」と感じました。
その感覚を撮影でも生かした結果、実際に放送されたようなリアクションになりました。あの場面で小一郎は、ようやく心から笑うことができたと思います。僕自身にとって、とても大切な場面になりましたし、吉岡さんのおかげですばらしいシーンになりました。
Q:視聴者からは「小一郎と慶の姿が尊い」といった声も多く、とても温かい夫婦になっています。その雰囲気は自然に生まれたものですか?
吉岡さんとは常に多くのことを共有しています。夫婦としてより信頼関係を持って、どうすれば2人のシーンがすてきなものになるか、毎回話し合っています。お互いに目指す方向性を確認しながら、手を取り合いながらシーンを作っている感覚があります。
本当に吉岡さんがいらっしゃると心強いですし、助けてもらってばかりですね。これからも、良いシーンをたくさん撮れたらいいなと思っています。