もし逆の立場であれば
これは誰にだって、ひとごとではないと思います。今の日本では老人問題がとやかく言われていますが、老人には、することがありません。それに日本の多くの家の構造は狭いでしょう。小さな部屋に一人で閉じこもっていたら、悪いことも何もしていないのに独房に入れられているようなもので、それでは思い詰めても仕方ありません。もし相談者の方が逆の立場であれば耐えられるでしょうか。
そう考えてみたら、ある程度は、義理のお姉さんの面倒をみてあげてもいいのではないでしょうか。そうすると今度は、夫があなたに感謝するようになるでしょう。「あんな姉なのに、よくやってくれる妻だな」と、夫の愛情は倍になります。夫としては自分の身内だから、「姉の悪口なんか言っても当然」と思うでしょうが、他人である妻に自分の姉を非難されるのはいい気持ちがしないでしょう。
しかし、あなたが同情するようになれば「ああ、すまない」となるし、そうすれば親子三人の結束も強くなります。哀れみの同情心は、お姉さんを救うことにもなるし、あなたや夫を救うことにもなるでしょう。ただ、一緒に住むということは、少し考えものですね。家族だんらんの様子を見て、お姉さんが「自分は邪魔者じゃないのかな」と思いかねません。
※本稿は、『ほほえんで生きるための人生相談』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
『ほほえんで生きるための人生相談』(著:美輪明宏/朝日新聞出版)
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