(写真提供:Photo AC)
「遠回しに幸せ自慢をされた」「ちょっとした言動が『マウント』と受け取られた」…そんな経験はありませんか。脳科学者である中野信子さんは「品格のあるマウントは理不尽に貴方を否定してくる人への護身術である」と語ります。そこで今回は、中野さんの著書『ロンドン紳士と脳科学に学ぶ 品格のあるマウントのとり方』より一部を抜粋し、ロンドン紳士の「品格あるマウント」の身につけ方をお届けします。

アドバイスというマウント

私たちが最も「善意」という仮面の下に隠しやすいマウント、それが「アドバイス」です。

心理学には「ホワイトナイト(白い騎士)症候群」という用語があります。困っている人を見つけ、助け、導くことに執着する人々を指します。

実は、脳にとって「人を助ける(あるいは助けていると錯覚する)」行為は、最大級の快楽という報酬をもたらします。

アドバイスをしている最中、脳内ではドーパミン、セロトニン、オキシトシンが分泌され、全能感に満たされた「正義の味方」の状態になります。

宗教団体が常に「弱者」を求めているのは、布教というアドバイスの場を確保するためですが、これは、最終目的こそ違うものの、私たち個人にも当てはまるといっていいものかもしれません。