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 ここは大正時代から続く、とある老舗の百貨店です。この百貨店の軒先には、雀の一家が暮らしています。ある日、お母さん雀が目を覚ますと、周囲が暗くなっていました。かわいい坊やたちも、お父さん雀の姿もありません。みんなどこへ行ったの! お母さん雀は急いで周囲を飛び回ります。すると、どこからか人間の声が聞こえてきました。

「なんだいなんだい。ピーチクパーチク朝っぱらから騒がしいったらありゃしねえ。一体どこから迷い込んだんだ?」

 お母さん雀はびっくりぎょうてん。いつのまにかたくさんの人間が忙しそうに働いている大きなお店に迷い込んでいました。人間たちは箱からきれいな布を取り出し、元気よくそれを売り買いしています。

 お母さん雀に声をかけたのは、大きなそろばんを横に置いて、筆で紙に文字を書きつけている男でした。

「ここはどこ? 百貨店のみんなは?」

 お母さん雀が呼びかけると、男は驚いた顔を見せました。

「不思議な雀だな、頭の中に声が聞こえてくる。ここは『さえずり屋』、□□□□□だよ。ヒャッカテンなんて、変な名前の店は知らねえなあ」

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