「実際に年をとってみると、威厳はなくていいから、チャーミングな人間でありたいとは思いますね」

一つひとつの仕事を大切に取り組む

『世界陸上』の仕事をしていたからだと思いますが、「織田さんは普段、体を鍛えているんですか、走っているんですか」とよく聞かれます。はい、僕は何もしていません。

嫌々ジムに通っていたことはありましたが、コロナ禍で行けなくなったのを機に離脱しました。一回やめると、もう戻れないのよね。運動がもともと好きじゃないから。陸上競技? あれは見て楽しむものだと思います。(笑)

ただ、ゴルフは別。若いころから続けていて、見るのも、プレイするのも大好きです。『北方謙三 水滸伝』というドラマでご一緒した俳優仲間とのドライビングコンテストがあるんですが、ここの若い連中に勝てなくなったら、悔しいから筋トレを始めるかもしれません。いまのところ、まだ大丈夫。(笑)

昔、高倉健さんが出ていらしたラークというタバコのCMがあったでしょう。海外で運転中、街角で不良にからまれている人を見かけて、タバコを一本吸って助けに向かう寡黙な男性。慌てず、媚びず、ひるまず。大人の威厳とはこういうものか、こういう大人になりたい、と憧れたものです。

自分もあんなふうに落ち着いた、威厳ある大人になるものだと思っていましたが、実際はなかなか。短気なので、いい加減もう戦わずに事態を丸くおさめる方法を学びたいくらいです。健さんと違って、媚びたくないわりに、ひるむもん(笑)。

若いときはかっこいいとか、スーパーマンみたいな無敵な感じとかに憧れたものですが、実際に年をとってみると、威厳はなくていいから、チャーミングな人間でありたいとは思いますね。