意外な「街中の死角」が情報の隠し場所に

デッド・ドロップのロジックは単純だ。まず、エージェントが指定された場所に機密情報を隠し、その場を立ち去る。しばらく時間を空けた後、オフィサーが何気なく現れて回収する。それだけである。

隠し場所として使われるのは、公園のベンチの裏、公衆トイレの配管の隙間、街路樹の根元、ゴミ箱の底などさまざまだ。

重要なのは、人目につきにくく、子どもや清掃員にも発見されにくい絶妙な死角であることだ。そのため海外赴任中のオフィサーたちは、犬の散歩やジョギングなどを装いながら街中を歩き回り、日夜「理想的なデッド・ドロップ候補地」を探しつづけているという。

古典的な手法ではあるが、元情報機関員の回想などでは、秘密連絡の基本技術として訓練されると説明されている。