複数人数での会話に苦手意識が…
さらには、初対面の4・5人との会話に苦手意識があったという栗原教授。複数人数で会話する時に、一部の支配的な性格の人により、会話が支配されがちであることに抵抗したいと思っていた。なるべく温和にそういう人を「自滅」させるという意味でも、スピーチジャマーの構想はちょうどよかったらしい。
共同開発者のはこだて未来大学・塚田浩二准教授とイグノーベル賞に選ばれた時は、同じ悩みを持つ人が、世界中に意外と多くいることが分かって安心したという。
栗原教授のコメント
「人は、対人コミュニケーションに日々悩まされていますが、そのルールやマナーやノウハウなどというものは実は儚いもので、ちょっとした仕組みによって大きく異なったものにできる可能性を持っています」
当面はスピーチジャマーの実用化の予定はないが、「マイクから取得した音を少し遅らせて再生する、というのはプログラムとしてはとても単純なので、プログラミングの経験のある人なら比較的容易に作ることができると思います」とのこと。
「Raspberry Pi」という小型コンピューター上で作動するプログラムや簡易ウェブ版が栗原教授のウェブサイトで公開されているので、興味のある方はお試しあれ。
※本稿は、『ヘンな科学:“イグノーベル賞”研究42講』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
『ヘンな科学:“イグノーベル賞”研究42講』(著:五十嵐杏南/三笠書房)
イグノーベル賞の受賞研究から、とっておきの科学ネタを厳選!
科学者たちは、自らを実験台にしたり、何十年も同じテーマを追い続けたりしながら、素朴な疑問に本気で挑みます。
科学の面白さと奥深さを存分に味わえる一冊です!




