女子高生にはなれないけれど

今作の核となる女子高生たちの心理描写がリアルかどうかに関しては、正直な話、それほど自信がありません(笑)。自分が若い女性の思いを描き切れることは絶対にないという諦めがあるので。彼女たちが子どもの頃に好きだったアニメや当時のトレンドに関しても、まったくわかりませんし。ただ、年代や性別が違っても、人間の基本的な部分はそこまで大きく変わらないんじゃないかと考えています。

呉勝浩さん(撮影:米田育広)

 

誰かに嫉妬したり、いじわるしたり、優しくしたり。そうした、僕が人間を描くときに基本的にベースにしている感情は、どんな年代や立場の人間を描く場合でも、それほど大きくズレていないのではないかと思います。

物語の場所だけでなく、登場人物の名前をどのように決めているのかと聞かれることもありますが、これもまったく直感です。今回の根元や青葉もそうですが、その人物にどんな役割を与えたいのかを考えていると、自然と名前が浮かんでくるんです。『爆弾』のスズキタゴサクも冗談のような名前ですけど、あれはタゴサクというふざけた名前だからこそ、余計にホラーなイメージが強まるのではないかと感じたんですね。『アトミック・ブレイバー』の主人公に与太郎(よたろう)と名付けたのは冗談として笑っていただいて構いません。(笑)