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ライター・しろぼしマーサさんは、企業向けの業界新聞社で記者として38年間勤務しながら家族の看護・介護を務めてきました。家族を見送った今、70代一人暮らしの日々を綴ります。第44回は「東京大空襲のトラウマ」です

父は花火を見て東京大空襲の様子をたずねた

私が30代の時、知人がテーマパークのチケットをプレゼントしてくれ、両親を連れて行った。子供も大人も楽しめる乗り物、パレードがあり、夜になると花火が始まった。

大勢の人が立ったまま、夜空を彩る花火を見ていると、隣にいた母が「きれいだと思うけど、花火は苦手なのよね。東京大空襲を思い出すのよ」と言った。

すると父は、「こんな音か?」と聞き、母が「似ている」と答えた。次の花火では父は「この明るさと同じか?」と聞き、母は「炎の明るさで人の顔が見えた」と返事をした。

私の近くでは、若い男女が寄り添っていて、「きれいだね。また来ようね」「他の場所の花火も行こうよ」などと話して熱々ムードだ。私は時代の狭間に立っているような気がした。