皆さんの中の佐藤愛子は
家族会議の結果、『婦人公論』の発売日までは秘密にしておこうということになった。現在我々もお世話になっている出版社の担当の皆さんに死去の事実と公表の段取りについてお伝えした時、皆さん一様に絶句していた。
「そら死ぬよ、それくらいのお年頃だもの」ぐらいに思っていたが、そういう反応を見ると、皆さんの中の佐藤愛子はいつまでも闊達なお婆さんだったのだなあと実感する。
佐藤愛子のリアルを知っているのは我々家族だけで十分だ。元気いっぱいで矍鑠(かくしゃく)とした佐藤愛子は今まで付き合ってくださった仕事仲間の皆さんと、読者の方々の中に存在し続けている。
遺影の中の祖母の笑顔は、その自信で満ち溢れているように見えるのである。











