人間の尊厳がゆっくり蝕まれる
24年に入っても、イスラエル軍によるガザへの攻撃は止むどころかますます激しくなっていった。私はいてもたってもいられず、現地の知人たちと連絡を取り続けた。それに応えて取材に協力してくれたのが、女子学生サバラさん(当時22歳)だった。
サバラさんは英文学を専攻する大学生、23年に戦争が始まってからはオンライン授業で勉学を続け、大学を卒業した。在学中からボランティア活動に携わり、卒業後は海外のパレスチナ支援団体(今は休止している)の現地スタッフとして活動してきた。
約半年遅れて4人の子どもの母親、サマルさん(当時37歳)も加わってくれた。サマルさんは高校卒業後に結婚し、夫との間に3人の息子と1人の娘がいる。
2人に日々の出来事やその時の思いを日記にして綴ってもらい、知人の岡戸良子さんが翻訳、私はそれをSNSで発信することにした。
さらに、26年4月には、2人の日記を『この地には生きるに値するものがある[パレスチナ女性2人のガザ日記]2024-25』という本として出版することもできた。