一番避けたいのが絆創膏の貼りっぱなし

冒頭でもお話ししましたが、今年は消毒液の使いすぎを気になさる人も多いと思います。消毒液はたしかに刺激にはなりますが、ハンドクリームを塗れば大丈夫。私は医師という仕事柄、1日に数え切れないくらいアルコール消毒をしています。けれど、こまめにハンドクリームを塗っているおかげで、手は荒れていません。

体質的にアルコール消毒薬が合わない人という人は、厚生労働省のサイトなどで、「正しい手の洗い方」が紹介されていますから、ぜひ実践してください。正しく手洗いし、使い捨ての清潔なペーパータオルでしっかり水分を拭き取るだけで、手についた雑菌やウイルスを洗い落とすことができます。もちろん、その後にハンドクリームをつけて保湿しておくことをお忘れなく。

加えて、紫外線を防ぐために、手も顔と同様、季節を問わず日焼け止めをたっぷりと塗っておきましょう。一度現れてしまったシミは消えませんが、将来現れるだろうシミを防ぐことは何歳からでもできます。

このようなケアを十分していても、時にはひび割れやあかぎれなどが生じてしまうこともあるでしょう。そんな時でも、やはり有効なのは保湿。少しの傷ならハンドクリームを塗っても大丈夫です。どうしても痛い場合は、殺菌消毒薬の入った保湿クリームを塗ってケアするといいですが、もし傷口が腫れたり、痛みがひどくなった場合は、感染の可能性もありますので、病院で抗生物質や塗り薬による治療が必要になります。

一番避けたいのは、傷を気にして絆創膏を貼りっぱなしにすること。「今すぐ洗い物をしなくては」といった時に、応急措置として絆創膏を使うのはいいのですが、貼ったままにしておくと、ただでさえ傷ついている角質層をふやけさせ、脆弱化させたり、はぎ取ったりするため、より悪化させてしまう危険性があります。

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