日頃作っているスープ(写真提供:青木さやかさん)
青木さやかさんの好評連載「47歳、おんな、今日のところは『……』として」ーー。青木さんが、47歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、ギャンブル依存の頃を赤裸々に告白した「パチンコがやめられない。借金がかさんだ日々」が話題になりました。第11回は「母と運動会とステーキのあさくま」です。

ピンクのスープジャーをゲット

わたしは毎日、一応食事を作っている。娘もいるし、自分の健康も考えて、できるだけ好きなお店で購入したお肉とお野菜で、料理をする。ものすごく料理が好きか、と問われるとそんなこともないが、嫌いではない。過去を遡っても、自分のために料理の腕が上がったことはなく、彼氏、とか、仕事、とか、誰か来る、とか、上達するのは、そんな時だ。

小学校5年生の娘が言う。

「ママってさ、スープばっかり作るよね」
「ママのスープ美味しいでしょう?」
「美味しい!」
「じゃあ、いいじゃない」
「なんかさ」
「なに?」
「ママのスープ、お弁当に持っていきたい!」
「いいよ!」

珍しく褒めるから驚いた。

嬉しかった。サンタさんにスープジャーを頼んでいたので、わたしは舞台中だった三軒茶屋で、休憩中に張り切って探した。ピンクのスープジャー。

サンタさんがくれたピンクのスープジャー