研究の成果を広く伝えていけたら

考えてみれば、私が大学でこれまで勉強してきた10年間は、女性としては更年期にあたる年齢です。でも、私はもともと、精神的に《おっさん》で(笑)、おまけに毎日、新しい刺激に触れていたせいか、ホットフラッシュを数回感じたくらいで、それ以外は更年期の不調も感じないまま現在に至っています。

仕事と家事、勉強も意外にやりくりできているんです。大学院に進んでからは、論文を読んでいる間に洗濯機を回し、勉強の合間に料理を作る。実は料理をするのが気分転換になったりして。

レポートの締め切りが迫って夕飯の支度が遅れても、「いくらでも待っているから大丈夫」と、夫がのんびり構えていてくれるのもありがたい。夫と夕食を済ませた後は、2人で海外ドラマを観る時間もありますから、工夫次第で時間ってどうにでもなるものなんですね。

目下行っている研究は、本業の仕事との接点はほとんどありません。でも、おかげさまでこうして取材していただける機会も増えてきたので、これからはテレビでも予防医学の大切さを伝えていけたらいいですね。毎日1分間片足立ちをするだけで、53分間ウォーキングしたのと同じ効果がありますし、トイレに行くたびに5回ずつスクワットをする習慣を身につければ、いくつになっても自分の足で歩ける筋力を維持することが可能です。

博士課程に在籍できるのはあと1年ほどですが、その後も研究生としてゼミに残って、みなさんに恩返しができるような研究を続けていけたら嬉しいですね。