マンモグラフィとエコー検査の最中、先生の表情が厳しい。その日のうちに細胞診まで進んだ。数日後、結果を聞きに行くとやっぱりクロ。さらに詳しい検査をし、紹介状をいただき、その病院で手術を受けることに。
この間、わずか2週間程度。人生ってたった2週間で変わってしまう……驚きだった。その年のクリスマスに手術を受け、病院で大晦日、正月を一人で迎えた。幸い新型コロナウイルス感染症の拡大前で、夫や娘、姉、義母が毎日お見舞いに来てくれたことは本当に嬉しかった。
がんの発見時はステージIという診断だったが、手術直前のMRI検査で部分切除の予定が全摘出に変更された。もっと早く検査を受けていたら、部分切除で済んだかもしれない。
あの異常な疲労感は繰り返し私に警告を送っていたのだ。それなのになぜ気づかなかったのか。ばかばかばか!
病気がわかって以降、さすがに生活を変えた。現場は部下に任せ、人材も補充することに。で、何か起こったかというと、何も起こらない。仕事は無事に進んでいる。そう、私は勝手に一人でキリキリ忙しがっていただけだったのだ。現在、仕事とのバランスを取りながら治療を継続中だ。自分の体の声に耳を澄ますことの大切さを痛感している。
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