お台場の淋しい砂浜でスクール水着で撮影
ぼくが女装をしているということで、テレビCMの依頼が来ました。というのは嘘で、自社の『パチンコ必勝ガイド』のテレビスポットを流すことになって、広告代理店の人に「女装しますか?」と言われて、「やります。やります」とぼくが言ったのです(社長は反対でしたが)。
女装といってもコスプレで、女学生、コギャル、主婦、セーラームーン、チェアガール、バニーガールなどになって、「玉キュ〜ン」と叫んでいました。ぼくがよく行く喫茶店のマスターがそれを見ていて、「末井さんは偉いねー、あんなことまでやらされて」と言われたのですが、結構楽しんでやっていたのです。
CMの撮影はそんなに時間がないので、用意されたコスチュームを着て、メイクをしてもらってカツラを被ったらすぐに撮影です。その時、気持ちが女性にならないことが時々あって、そんな時はものすごく恥ずかしくてセリフをトチったりしました。
一番恥ずかしかったのが、お台場の淋しい砂浜でスクール水着で撮影した時です。「次はスクール水着で」と言われて、洋服で誤魔化せないのでちょっと心配でした。でも、挑戦するつもりで「よし、やってやるぞ」と意気込んではいたのですが、いざやって見ると恥ずかしいと言うより何だか惨めな気持ちになって落ち込みました。
女装者のなかには、難易度の高いチェアガールしかしない人とかいますが、女装はなるべく普通の女性の格好をしたほうがその気になれます。