6050円のランチコースから。じっくり焼き上げたメインの「牛肉のロースト・赤ワインソース」はソースにビネガーを加え、後味よい仕上げに。肉は鶏肉や豚肉、鴨肉になることも。本日のアミューズ2種「はうすいエンドウのタルト「」、たらとじゃがいものコロッケ」、テーブル上でソースをかけて提供される前菜「季節野菜のバーニャカウダ菜園風」(撮影:伊藤信)

 

フレンチ&イタリアンのフュージョン料理をゆったりと

京都・祇園、花街の風情を色濃く残す花見小路から東に小道を入ったところ、純和風の佇まいのイタリアンレストラン「il cipresso.祇園」が3月にリニューアルオープンした。築100年以上の町家の雰囲気はそのままに、メニューを一新。和モダンな空間で、ゆっくりゆったりフレンチ&イタリアンのフュージョン料理を楽しめるようになった。

「マンゴーとココナッツのムース」。ムース、シャーベット、フレッシュマンゴーを盛り合わせたマンゴーづくしの爽やかな一皿。他に「水信玄餅」が付く

ランチはアミューズ2種に菜園風サラダ、冷製カッペリーニ、魚料理、肉料理、デザート2種のフルコース。

「昼は料理、デザートの全品に旬の野菜を使い、10種類以上の季節野菜の一皿やフレンチの要素を取り入れた華やかな料理をお楽しみいただきます」という茶室翔汰(ちゃむろ・しょうた)料理長をはじめ、スタッフ全員がフレンチ出身。

フォンをていねいに仕込み、絶妙の火入れや繊細なソースで緩急を生み、食材の個性や輪郭を際立たせる。例えば、肉は塊肉を休ませながら焼き上げ、赤ワインソースにはビネガーや季節野菜のエッセンスを加味。魚にはたっぷりの軽いソースを添え、スープのように仕立てて提供する。

全席から庭をのぞめ、カウンターテーブルを配した個室も。5種類のワインのペアリングセットもあって、特別な日を盛りたててくれる。