宮崎県の尾崎牛を使った自信作
綺羅星のごとく名店が軒を連ねる美食都市・東京。中でも銀座はその一等地。世界の食通はもちろん、料理人にとっても夢の舞台である。そんな憧れの地に、去年10月、静岡から移転を果たしたのが日本料理店「志翠(こうすい)」の前田公志さんだ。「GINZA SIX」の裏手、ビルの8階に潜むこぢんまりとした店内には、カウンターにひとり掛けのゆったりとしたソファを配置、寛ぎのひとときを約束してくれる。
落ち着いた趣の中、ランチでおすすめしたいのが「すき焼き御膳」。幻の牛とも言われる宮崎の尾崎牛を使った自信作だ。今年の1月、宮崎の牧場まで足を運んだという前田さん。曰く、「尾崎牛は、脂の融点が28℃と低く(通常は40~50℃)、サシが細やかでしつこくないんです」。
「すき焼き御膳」では、そのうちモモ肉を使用。目の前に鉄鍋で運ばれてくるアツアツのすき焼きは、醬油と砂糖の芳ばしい香りもご馳走だ。溶き卵をたっぷりつけて口に運べば、しっとりとしたやわらかさの中、酒と醬油のきいたキリリとした甘辛味がご飯を誘う。そのご飯も土鍋で炊きたて。主人の地元・静岡菊川のコシヒカリを使っている。他に、静岡の焼津港で水揚げされるミナミマグロを使った「鉄火御膳」も人気だ。
銀座 志翠
●東京都中央区銀座6-12-14 松岡銀緑館8F
☎ 03・5962・8053 昼12:00~14:00(L.O.)、夜18:00~21:00(L.O.) 日曜・祝日休 カウンター6席
●昼/お弁当 5000円 すき焼き御膳・鉄火御膳 各6000円(テイクアウト各5000円) 夜/おまかせ1万5000円~
●アクセス/東京メトロ銀座駅より徒歩4分「。GINZA SIX」裏手、1Fに紳士靴「42NDRoyal Highland銀座店」のあるビル8F
※新型コロナウィルス感染症予防のため、営業時間やメニュー等を変更している場合があります。