パーキンソン病と付き合っていこう
数年前からパーキンソン病の症状が出てきて、投薬治療を続けています。知人のお葬式に参列した時、ふらつく僕の姿を見て、知り合いが「病院に行ったほうがいいよ」と助言してくれた。それで早期発見できたのだから、僕は運がいいほうです。
この病気は、脳の情報伝達をする神経の変性により、身体の動きがうまく調節できなくなるというもの。具体的には、筋肉がこわばったり、足を前に出すといった簡単な動作が、頭では思っても、すぐにできなかったり、日常的な動作が少しスローペースになったりします。
当初は、「何でこんな病気に」と思ったりもしたのですが、歳をとれば一定数の人がなる病気だと言いますし、新しい治療薬もどんどん開発されています。僕の年齢になれば、体のどこかに故障が生じてもおかしくありません。修理やメンテナンスをしつつ、いい状態を少しでも長く保てるよう努めながら、病気と付き合っていこうと思っています。
僕が恐れているのは、歩けなくなること。主治医の先生からは、「筋肉が萎縮するのを防ぐために、かかとから足をつける歩き方で、毎日3000歩以上歩くように」と言われています。それで毎朝5時半に起きて、部屋から部屋へと家の中を1周。それを、3000歩を超えるまで何度も繰り返しているんですよ。
今はコロナで難しいけど、収束したら、銀座に飲みに行きたいし、赤坂の馴染みのお店で美味しい料理に舌鼓を打ちたい。おしゃれをしてね。そのためにも、歩ける自分でいたいのです。
主治医の先生はノセるのが上手で、「背中が少し曲がってるのは、ひとりで歩いているから。女性と歩くと、真っ直ぐに伸びますよ」と(笑)。そんなわけで、ガールフレンドと一緒に歩く姿をイメージしつつ、毎朝、サボることなく歩いているのです。