イラスト:飛田冬子
いたら楽しそうだとは思うけど、距離感を間違えるとやっかいなのが男友達。境遇や年齢が似ているからといって共感や親愛の情を示すと、決まって別の感情を持ち出してくる──。沖縄県の新藤麻美さん(仮名・主婦・70歳)は、たまに会う程度の高校の同級生に誘われ、軽い気持ちで飲みに行ったところ、相手が意外な行動をとって…

徹底した割り勘主義の同級生

高校時代はなつかしく、当時のことを思い出すだけで、心が温かくなる。

人生も後半にさしかかる男子組と女子組、機会を見つけては集う。男女で別に仲が悪いわけではなく、気が合う連中が集まると、自然にそうなるようだ。私は男女問わずつきあいが続いている友達がいる。

そんな仲間の男からよく電話があり、時には居酒屋で会って、近況報告をする。

その話を仲間の女の1人にすると、
「あの人、いつも割り勘なのよ。自分で誘っておきながら。普通、男が払わない?」と、珍しく口をとがらせる。私たちは「男が払うのが当然」という世代だ。

「彼って、消防署で定年まで勤めあげて、自分の持ち家はあるし、退職金も相当もらってるでしょうに。どうして渋いのかしらねー」

「趣味はマラソンで、大会にも出てるみたいよ」

「子どもは女の子2人だったよね。もう大人になっているはず」

「何年か前までは、家族旅行に毎年行っていたらしいよ。そのために貯金しなきゃならないから、節約してたんじゃない?」

「へー、事情はいろいろあるもんだね」