介護離職を回避する「チーム思考」

介護離職することは、両親の介護に限れば問題解決につながるかもしれませんが、家族の経済的な問題を引き起こしかねません。

やはり可能であれば、今のうちから親の介護を想定して経済的にも準備をしておくこと。そうしなければ、両親だけでなく、自分自身や家族が経済的に破綻することを念頭に置いておく必要があるのです。

経済的な理由で介護サービスが利用できない場合は、「即離職」するのではなく、勤務先と相談して出勤日や業務時間の調整ができないか、確認することをお勧めします。会社や自治体、兄弟とも話し合うことが重要です。

介護離職を引き起こす大きな理由としては、自分一人で抱え込んでしまうことも挙げられます。介護は家族や公的機関と一緒に「チームで介護」が正解です。

「即離職」を考えるのではなく、まずは相談を(イラスト提供:イラストAC)

 

子育てであれば、保育園、幼稚園、託児所、配偶者または祖父母でチームを組んでサポートすることで、働きながら育児ができます。小学生になれば、一人で家に帰り、一人で宿題をするなどして過ごすことができます。

しかし、高齢者は逆に年を取れば取るほど、自立ができなくなります。最初は家族のサポートで介護ができたのが、次第に無理が出てくるのです。ぜひチームで取り組んでください。