週に1度の運動より毎日5分の体操
みなさんには基本の5つの体操をご紹介しましょう。おなかのインナーマッスルとふくらぎに加えて、胃・腸・膀胱の3つの臓器周りの筋肉を刺激します。胃は摂取した食べ物を消化し、腸は排便、膀胱は排尿に関わる部位。3つの臓器をしっかり動かすことで、必要な栄養が体内に行きわたり、不要な毒素を排出するサイクルを作り出すのです。
長生き体操の良いところは、自宅でいつでも始められる点。簡単な動きなので、今まで運動習慣のない方や高齢者にもおすすめです。現に私の治療院を訪れる80代、90代の患者さんも実践しています。
5つの体操を続けて行う必要はなく、たとえば朝、ふとんの上で「腸の体操」を、テレビを見ながら「ふくらはぎの体操」を、というように、自分の生活に合わせて取り入れましょう。長時間座ったまま仕事をしていると、腰が痛くなったり集中力が切れたりしますよね。それは体が凝り固まって循環が滞っている証拠。これでは脳も働きません。そういうときは立ち上がって「おなかの体操」を行ってください。
長生き体操で心がけてほしいポイントは2つ。1つは「ゆっくりしっかり行うこと」。たとえば「おなかの体操」では、両腕を上げて胸を張り肩甲骨を寄せます。痛いと感じる寸前まで寄せると筋肉にしっかり効くでしょう。さらにおなかをぐっとへこませて1分間キープする。やってみるとわかりますが、これだけでかなりハードな運動です。
もう1つは、「息を止めないこと」。普通に呼吸しながら体操することで自律神経が整いますし、ハァハァと苦しくなることもありません。
運動は継続が大事。週1回激しい運動をするより、1日5分でもいいので毎日続けて行うほうが効果的です。今日からさっそく始めてみてください。体がぽかぽかする、頭がスッキリする、そんな効果を実感するでしょう。