独立したことも大きな挑戦

『CHICAGO』をはじめ、多くのブロードウェイミュージカルのエグゼクティブ・プロデューサーを務めるバリー・ワイズラー氏は、リバイバル版『CHICAGO』25 周年を特集した『The New York Times』(2021/11/10 By Juan A. Ramirez)で、こう語っている。

「ある時、私たちはブロードウェイに日本人の出演を望んでいました。涼子(米倉)に は英語の発音や発声を学んでもらい、ロキシーとしてブロードウェイの舞台に立ってもらいました。一方でアムラ=フェイ・ライトは日本語を学び、日本語プロダクションでヴェルマを演じました。こういったことは、他の殆どのブロードウェイの作品にはありえないことです」

米倉さんは、2020年11月10日号で『婦人公論』の表紙を飾った際に、インタビューでこう答えている。

「個人事務所の名前は〈Desafio(デサフィオ)〉。スペイン語で〈挑戦する〉という意味です。もちろん独立したことも大きな挑戦でした。2年くらい前までは考えたこともなかったのに、人生ってどうなるのかわからないものだなって思います。コロナだって、こんな大変なことになるとは誰も想像していなかった。でも、本当は何が起きても不思議ではないんですよ、きっと。