放送作家・コラムニストとして、数多くの著名人にインタビューし、コメンテーターとして活躍している山田美保子さん。意外にも、小さいころは引っ込み思案で話すことも苦手だったそう。そんな山田さんを変えたのは何だったのか。さまざまな出会いや、出会った人のアドバイスを通じて、今の自分があるという山田さんが、自分が楽になるコミュニケーション術を紹介する新連載。第5回は、「冨士眞奈美さんのこと」です
『オバタリアン』が大流行
新卒でラジオ局のリポーターを始めたときから数えると42年。放送作家やライターとしてテレビ局や出版社に出入りをするようになってから35年が経ちました。
長く仕事をしていると、「思い出しただけでも顔から火が出る」ような経験を何度かしています。大女優の冨士眞奈美さんに出演オファーをし、「いい? 山田さん、女優に年齢なんてないのよ」と叱られたのは、30歳を少し過ぎた頃でした。
堀田かつひこさんの4コマ漫画『オバタリアン』が大流行していたことから、あるテレビ番組で「オバサン特集」が組まれることとなり、企画会議で、「傍若無人なオバサンの行動をオバサン女優に演じてもらおう」ということになったのです。
いまで言う『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)のような再現VTR。その主役として名前が挙がったのが冨士眞奈美さんでした。