子どものために好きではない「ママ友」「パパ友」と付き合う必要はありません。子どもは自力で友だちを作ることができるからです(写真提供:photoAC)

子どもは自力で友だちを作ることができる

ある母親は子どもが寂しそうにしている時、私の助言通りに声をかけました。「お母さんに何かできることない?」そう問われた子どもは即答しました。「うん、ある。放っておいて」

翌日、子どもは晴れ晴れとした表情で、学校から帰ってきました。そして、こういいました。「昨日は友だちと喧嘩をしてつらかったけれど、今日は仲直りできてよかった」それを聞いた親はこう思いました。「私は何もできなかったけれど、子どもが自分の問題を自分で解決できたのを知って嬉しかった」と。子どもが自分の課題を自分で解決できるのだと、親は子どもを信頼できなければなりません。

話を戻しましょう。子どものために好きではない「ママ友」「パパ友」と付き合う必要はありません。子どもは自力で友だちを作ることができるからです。子どもの交友関係に親が立ち入ってはいけませんし、立ち入ることなどできないのです。

たとえ誰一人友人がいないとしても、そのことで子どもがつらい思いをしていたり、孤独を感じていたりするとは限りません。むしろ、好きでもない友だちの中にいることの方が、楽しくないこともあります。これは親も同じです。

親同士が付き合ってはいけない理由はもちろんありません。学生の頃から付き合っている人もいるでしょうし、子どもが幼稚園や保育園に通い始めたので、そこで新たに出会った人もいるでしょう。

大事なことは、子どもを介して知り合ったとしても、その後は子どもとは関係なく付き合ってもいいということです。親同士が仲たがいをするケースもありえます。その時も、それが子どもの対人関係に影響を与えることがあってはならないのです。