「今日はどんな楽しいことがあった?」と聞いてみる
「国語の記述式問題や作文が苦手」というお子さんは、子どものときにこのような対話が少なかったことも原因のひとつかもしれません。
幼いときから、常に考えて話す習慣を身につけていると、それを書くだけで作文になるし、記述式問題で主人公の気持ちや自分の考えを書くときにも、あまり苦労はしません。
だからといって、問題を出して採点をするような感じの対話だと子どもは楽しくありません。
親が上手に相槌を打ちながら、子どもに自由に話をさせましょう。将来、国語でいい点数を取らせようと思って対話をするのではなく、子どもの頃から親子で感想などを話し合っていると、結果として記述式問題に苦労しなくなるという感じでしょうか。
子育て中はなにかと忙しいと思いますが、「今日はどんな楽しいことがあった?」などと聞いて、お子さんとの対話を楽しみましょう。子どもが成長するにつれて、「あまり話さなくなった」という話はよく聞きます。私も、大学受験まで全力で子どものサポートをしたけれど、中学生以降は子どもと適度な距離をとっていました。
子どもには子どもの人生があるから、根掘り葉掘り聞くことはしませんでした。子どもたちも中学、高校での話をほとんど私にしませんでしたが、わが家には子ども部屋がなかったこともあり、家族で他のいろいろな話を楽しんでいましたね。
※本稿は、『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(著:佐藤 亮子/中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(著:佐藤 亮子/中央公論新社)
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3男1女を東大理三に導いた母は、子どもたちにどんな言葉をかけていたのでしょうか。
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