「太っている=怠慢」という世間のイメージ

ある記事で、「太っていると敬遠されます。体型は努力でコントロールできるもので、太っている人は意思が弱い、怠慢だと思われるからです」(意訳)なんて書かれているのを目にしたことがある。
正直、少し前まで私も恥ずかしながら、体型はコントロールできるものだと思っていた。
でも、今はそれがどれだけ浅はかな考えだったのかわかる。

(写真提供◎写真AC)

私は急激な体重減少、体重増加を何度か経験している。
最近は人生で初めて、薬や仕事のストレスで太るということを経験した。お酒は一滴も飲めないし、胃腸が弱いので脂っこいものは食べられない。たくさんの量も食べられない。なのに体重は増え続ける。
もともと食べても太らないやせ型のタイプだったこともあり、そんな自分が受け入れられなかった。

自分の体型を呪い、妄想の中の「他者からの蔑み」をインストールして、心がどんどん削れていった。
「自分の理想になれない苦しみ」と、「他者の理想からはみ出る恐怖」は別物で、前者はあってしかるべきだと思う一方、後者は精神を蝕むことがあるように思う。

それに、食べても太らない人、元々太り気味の人がいて、正直体型なんて、努力の前に元の体質によるところが非常に大きいのではないだろうか。治療や薬、甲状腺の異常、過度なストレスなどの理由で太る人もいる。

それなのにテレビや雑誌では、太っている=「暴飲暴食が原因」や、「だらしない人」というステレオタイプを強化するような情報が垂れ流されている。
それに百歩譲って怠慢だとして、それを他人がとやかくいう筋合いはない。
平気で「太った?」「痩せたほうがいい」なんて言う人もいるけれど、そんなこと言っていいのは医者だけだ。

ある女優が、標準体重よりかなり軽いのに、「女で50キロを超えるとヤバイ」「お腹出た?」なんて言われると嘆いていた。もちろん健康のために太りすぎがよくないことはあるが…。