規格外で、革新的なアーティスト
多様性の時代なんていうけれど、ぽっちゃりした俳優は「個性派俳優」と形容され、痩せていないモデルは「プラスサイズモデル」という「別枠」で扱われる。ファッション誌のレギュラーモデルは一律にめちゃくちゃ細い。私が読んでいた雑誌のモデルはみな身長が170センチ前後でも公称体重は50キロ以下。一般人が真似したら間違いなく体を壊すような水準だ。
今をときめく女優やアイドルはみな驚くほど細く、ちょっと心配になるような痩せ具合でもそれが「プロ意識」「美しい」と言われる。
そう、考えてみればメインストリームにいる人はみなとても細いのだ。
体型だけでなく、その他の面でも、日本における「美」は画一的なところがあるように思う。
ちゃんみなはあらゆる面において今までの「メインストリームにいる人物像」を塗り替えている。彼女の存在はとても新鮮で、規格外で、革新的だ。「美」の多様性を体現するような存在と言えるかもしれない。
アイラインを引く範囲はおそらく日本のアーティストの中でNo.1だと言えるくらいメイクは強めで、ラップやがなり声を駆使したり、(いい意味で)過激で刺激的なダンスパフォーマンスをしたりする。
練馬のビヨンセ、日本のレディ・ガガなんて言われているけど、「ちゃんみな」は「ちゃんみな」、唯一無二のジャンルを確立している。
「美人」もパンチのきいた歌詞だが、他にも「Princess」という曲では、
「その上で私に言った言葉後悔したなら体にほりな」なんて、思っても絶対口に出せないような攻めた歌詞がある。いくらなんでもロック過ぎて惚れる。(他の曲も斬新な歌詞がたくさんある)