市中の場外馬券売り場は、悩ましい顔をした人たちが座っている。これは日本でもお馴染みの光景……!?(写真提供:『世界の中心で馬に賭ける 海外競馬放浪記』)

観光地としても楽しいトルコ競馬

控除率50%の件だけはどうにもならないが、旅打ち目線で見てトルコ競馬は日本人観光客におすすめできる渡航先だ(馬券はほどほどにしておけばよい)。

スタンドなど施設がしっかりしている、パドックの周回時間が長い、アメリカと同じタッチパネル式の投票機械があるので英語で馬券が買える、場内のメシがうまい、などなど。

そもそもトルコは親日国だし、イスラム教の国なのに生活上の制約が厳しくない。政教分離がしっかりしていて、馬券も買えるし酒も飲める。ラクという、水で割ると白濁するトルコのお酒があったりもする。サウジアラビア(厳格なイスラム国家)にめちゃめちゃ怒られたりしないのか心配になるほど、生活の面ではユルい。

競馬ファンの層はいわゆるギャンブルおやじ丸出しなのでガラが良いとは言えないが、別になにか粗暴なことをされるわけでもない。昭和の公営競技を知る人ならむしろ、懐かしさを覚える客層とも言える。

新聞を読み込むとかパドックをじっくり見るとか、競馬観戦スタイルも日本人に似ている気がする。ちなみに、ほぼ毎日国際サイマル(場外)発売をしているので、ヨーロッパのレースに賭けることもできる。