舅が放った驚きの告白

旅行から帰って1週間。舅が「車の手続きがある」と言って家に来た。イヤだったけれど一緒にディーラーへ。車の中で、舅が突然「ありがとう」と言った。何に対しての言葉なのかわからなかったが、旅行のときに私の太ももに触ったことだろうと、自分のなかで納得した。

それで思い出すのは、5年ほど前。私と夫が離婚寸前の大喧嘩をしたことがある。夫の両親が仲裁に入ってくれたのだが、そこで舅は「お父さんもお母さんと別れたいと思っていたことがあった。だけど、自分のなかでは、由美ちゃんが女房だと妄想して、ここまでやってきたんだ」と、私に言ったのだ。

私はその告白を聞いて気持ちが悪くなった。夫は顔色一つ変えずに話を聞いて、相変わらず舅に対して何も反論しない。温泉旅行のとき、舅は姑と別れたいとひそかに思っており、夫はそのことを知っていたのではないか。

結婚して16年たった今でも、舅から私の携帯には頻繁に電話がかかってくる。時間はほとんどが深夜か明け方だ。「何の用で電話をしてくるのか、お義父さんに聞いて」と夫に言っても、「そんなこと聞いてどうする」と、かかわりたくないようだ。

これから先も、寂しい男につき合わされるのかと思うと、ぞっとする。


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