高齢でも働き続けることが老化防止の最良の薬になる

高齢になれば、自分の経験や知識を誰かのために生かすという働き方もあるのです。

お金ばかりを求めていても、歳をとれば若いときのような成果を得ることはだんだん難しくなっていきます。思ったように働けないことも増えてきます。そんなとき、自分が無価値な存在になってしまったと落胆する人もいます。

しかし、どれくらい稼ぐかとか、どれくらいの成果を上げるかといったことは、働くということのある一面にしかすぎません。

どれくらい社会の役に立っているのかといった視点があってもいいですし、高齢になればそういった価値観に軸足を移して働いてもいいと私は考えます。

どんなことでもいいから、ほんの少しでも社会にかかわったり、何かの役に立つことは、誰にでもできるはずです。そのことに価値を見いだし、高齢になっても働き続けることが、老化防止の最良の薬になるのではないかと私は考えています。

※本稿は、『70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』(詩想社新書)の一部を再編集したものです。


70歳が老化の分かれ道 若さを持続する人、一気に衰える人の違い』(著:和田秀樹/詩想社新書)

2022年上半期、新書ノンフィクションベストセラー第1位。(日販、トーハン調べ)28万部突破!  70歳が人生の分かれ道。一気に衰えるのか、若さを持続するのか、その分岐点はそこに! 人生100年時代を迎えたこれからは、70代の生き方がその人の「老化の速さ」、「寿命」を決める!