「間食は太るもと」「甘いおやつは虫歯や生活習慣病の原因になる」と、間食を我慢している方も多いでしょう。ところが、和歌山県新宮市でクリニックを開業して以来、「日本一忙しい小児科医」と称される医師の鈴木幹啓先生は、そんな必要はないと語ります。毎日の食事で摂り続けるのが難しい栄養素をきちんと摂るためには、むしろ間食で手軽に摂るのが一番の健康法だとか。では、いったい何を、どんなふうに食べたらいいのでしょうか? 鈴木先生が考える、最強の間食法とは?
この記事の目次
<1>「間食は健康に悪い」は大間違い
健康のためには、体にいいものを食べることが大切。それはわかっていても、継続するのは難しいことです。1週間はがんばれても、結局は途中で挫折してしまう。食生活が改善されず、不調に悩まされるようになる……。医師として働く中で、そんな方を何人も見てきました。ですから、続けられる健康的な食事術を見つけることは、地域の方の健康を守る私の、大きな課題だったのです。
長年、いろいろと研究と実践を繰り返してきましたが、ようやく最近、ひとつの答えが見つかりました。着目したのが「間食」です。
「間食は健康に悪い」「間食しないほうがいい」と考える方も少なくないと思います。確かに、「間食」で食べるものには、砂糖がたっぷりで、健康にいいとはいいがたいものが多くあります。しかし、適度な量で、さらに健康効果が高いものを食べれば、「間食」は、食事では摂れなかった体にいい栄養素を補給する、最高の機会となるのです。
3食、毎日体にいいものを食べるのは大変です。ですが、例えば、食事や運動の前、休憩中、食後など、自分の生活リズムに合わせ、無理のない時間に、健康にいい食べ物を「間食」で摂る。そのほうがなんだかできそうな気がしないでしょうか? 健康のために、サプリメントを摂るよりも、おいしい「間食」のほうが、摂り忘れる回数が、ぐっと少なくなりそうな気がしないでしょうか? 栄養価の高いものを「間食」で摂る食事術こそ、継続性が高く実践しやすい健康法だと気がついたのです。