元大関・朝乃山が西三段目22枚目で登場

しかし、見事な相撲があった。若元春に期待していたが、対戦相手の前頭5枚目・遠藤が頭脳相撲で突き出した。遠藤のような賢い負かし方なら納得できる。

初日に期待を裏切られても、2日目に見どころがある。元大関・朝乃山が西三段目22枚目で登場する。6場所も待ったのだ。私は中学生の時、土俵には人生があることに気づき、大相撲の力士の姿から人生を学び始めた。

朝乃山は28歳。コロナ禍の日本相撲協会のコンプライアンス違反で6場所連続休場となり、自分のやったことを後悔し、猛反省したに違いない。今後、ひと場所ごとに白星を積み上げるしかない。私が学生の頃は、三段目でどうやら相撲の形になったという力士たちがいた。しかし今は違う。高校や大学で相撲部にいて全国大会で優勝したなど、入門の時から見ごたえのある相撲を取る人がいる。朝乃山の対戦相手は、元大関と当たれるからと、喜んで挑んでくるかもしれない。

この日本の片隅でいじましく生きる私だが、69年の人生を振り返ると後悔と反省ばかりだ。しかし、人生をやり直したいとは思わない。この性格だから、また同じドジを繰り返すと思うからだ。

性格を前向きに良い方向に変えられる人は年齢に関係なく尊敬してしまう。力士の中にはそういう人たちがいる。それだけ大相撲は厳しくても、魅力のある世界なのだろう。

熱い戦いが繰り広げられるドルフィンズアリーナを見下ろす名古屋城(写真提供◎AC)

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