なぜグーグルはいたれりつくせりなのか

グーグルという会社では、日本の会社よりもずっと自由で、社員が楽しく好きなことをやっているような状況を想像するでしょう。

確かにグーグルには、いわゆる「グーグルルール」として知られる、「仕事のうちの20パーセントの時間は好きなことをしていい」といった社風があります。

「(グーグルの)福利厚生施設が充実しているのは『家に帰らない』でも済むようにということなのです」(写真:株式会社 村上憲郎事務所オフィシャルサイトより)

会社にジムがあり、プールがあり、三食昼寝付きでいたれりつくせり。実際、多くの社員は遊んでいるようにも見えますから、日本の会社の社員たちよりはずっと楽しんでいると印象なのでしょう。

ただ、彼らがどれだけ働いているかというのは、日本の会社の比ではありません。

そもそも、上に述べた福利厚生施設が充実しているのは「家に帰らない」でも済むようにということなのです。

三食昼寝付きというのは、時間に縛られず、徹夜もできて、家にも帰らず、仕事に集中するため。なかなか会えない家族は、みんなわざわざ会社まで出向いて、家族でも無料で食べられる社員食堂で、一緒にご飯を食べているくらいです。